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自分が気持ちよくなければ相手を気持ちよくできない

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昨日のレッスンは、(前々から薄々は感じていたけれど)
スエレ流(小畑美穂先生流)アロマテラピーの奥深さを、
理屈や頭でなく、体で叩き込まれた、そんな2時間だった。

言葉にしてしまえば余りにもシンプルなんだけど、
シンプルがゆえに、頭でわかった、OK、と了解しても、
体が付いて行かない。


このもどかしさ、本当に自分が言うこと聞かない感じ、混乱、支離滅裂さを、
初めて味わったのが、昨日だった。

でも、脚の表のふくらはぎの筋肉の、先生曰く、表層から1cm奥、を触っている時、
あれは気持ちよかった・・・(遠い目)

・・・で、何が大変だったかというと、デコルテから首の裏にかけてのマッサージ。

ベッドの上に寝る人体が(すっごい細くて華奢なモデルさんなのに!)、こんなに重いとは・・・

デコルテから肩の下に手をすべらし、
手の平を上にして体とベッドの隙間に差し込んで、
肩から首に手をスライドさせるんだけど、
そこからが、ものすごい抵抗を感じて、手が動かない!進まない~~~~!

一生懸命腕の力と指の力を使って手を横に滑らそうとするんだけど、
ぐぐぐぐぐぐって、すごい疲れるし、なんだこりゃ、って感じ。

先生が、

「水に浮いた人を下から支えるように」
って言われても、(この人水に浮いてないし、重いんだよぉぉぉぉ~~~!!!)(心の声)

先生が、

「手、指、腕の力は使わない。」
「指を使ってルートを探そうとしない。」
「手にこんなに力はいってるよ。手に力入れない。」


って言われても、
(手に力入れないでどうやって動かすんだよ~~~!とにかく重いんだよ~~~!)

腕の筋肉をひくつかせて悪戦苦闘している私の横で、涼しいお顔をして先生曰く、

「北海道では冬はミトンという手袋を使うんだけど、それは4本の指がくっついているのね。
そのミトンをはめてマッサージする感じ」


(ぜーはー。そこまでして指を使っちゃいけないのね)

先生が、

「腕や手で動かそうとしない。ほら、ここで手が行き詰ったよね?
そしたら、体を動かして調節する。」


(「体を動かす」と聞いて、私、足を後ろに動かす)

先生、

「足は立ち位置のまま、動かさない。」

(私、頭ぐるぐる、星が飛び始める☆~☆~☆~☆~☆☆☆)

私、思い余って先生に、

「だって、重いですよね?
ベッドと体の隙間に手を差し込んで動かすって、
コニシキ(お相撲さん)だったらどうするんですか?!」

先生、

「ぜんぜんできるよ~。私、栃の〇っていう相撲取りの専属セラピストだったもん。」

私、驚愕、絶句。

先生が、

「腕がこんなに曲がってるよ。腕はこうだよね(真っ直ぐになっている)」

私、このあたりでいい加減、頭が真っ白になり、エゴが吹っ飛び始めたのか、
何かピンとくるものがあって、腕が伸びる感じにしてみた。
そうしたら、自然に、足の立ち位置はそのままで、おへそから後ろに上半身を動かし、腰が低く落ちる格好になった。あれ?これが「調節する」ってこと?????

そしたら、モデルさんが、「あ、気持ちいい。ぜんぜん違う」ってつぶやいた・・・・・!!!

私、まだ違いがわからない。でも、先生も、

「そうだね、ぜんぜん違ってきたね。わかってきたね。あ、涙出てきちゃった・・・」

へ?へ?へ???

でも、確かに、ぜんぜん重みが違う!!!!!!
あんなに重くて仕方がなかった肉の塊が、1/4くらいの軽さになった!!!

で、このあたりから、モデルさんの体の重みを使って手を滑らす、ということがわかり始めてきた。
モデルさんの体の重みを利用して、重いからこそ、思いっきり私の体を委ね、預けてしまっていいのだ。
そこに、私の力なんて入れたら、反発するだけなのだ。抵抗を感じるだけなのだ。


結果的に、首の付け根のところまでスーって手が滑って、最後はすとんって床に尻餅ついてしまった。

そしたら、先生が、

「それでいいんだよ~。私もよく転んだりするもん。クライアントさんの筋がやわらかくなるにつれて、転ぶ位置も変わるし。」

私が、「手の力使わなくていいんだね!腕の力要らないんだね!」って感動して叫んだら、

「最初から同じことずっと言ってるんだけどね~」(はい、すみません:笑)

自分の力でクライアントさんをマッサージしようとしたら、苦しくて苦しくてたまらかった。
クライアントさんも「ただ表面的に手を動かしている感じ」と言って、気持ちよくなかった。
でも、自分の力を捨てて、クライアントさんに手を動かしてもらったとき、私は、とっても気持ちよかった。
クライアントさんも、「すご~い。別人みたい。手が密着している。」と言ってくれた。


いけばなで言うところの、「あなた任せ」ということだろうか・・・。
エゴを入れない。力を入れない。体の重みを使ってトリートメントする。

改めて、「自分が気持ちよくなければ相手を気持ちよくできない」スエレ流トリートメントの真髄を味わったのでした。

写真は、先生が用意してくれたミントティー♪野生の力強いミントの味がして愛おしい味がしましたー♪
by bebalanced | 2009-08-18 07:09 | Aromatherapy
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